2020-05-17

辻井伸之さんの演奏とコーヒーの焙煎について

お店でフジロックをプロジェクターに映すために去年買ったFIRE TV stickのおかげで、我が家ではテレビでYOUTUBEが観ることが出来るようになりました。

それ以来、夜ご飯を食べた後は好きな音楽や動画をダラダラと観るのが日課になっておりまして、今日も何か面白いのないかなぁとリモコンを操作していたところたまたま辻井伸之さんのラプソディ・イン・ブルーにたどり着きました。

恥ずかしながら辻井さんのピアノをこれまで聴いたことがなく、今日初めて聴いたのですが、これがほんとうにすごかった!!圧巻!!

今更そんな当たり前のこと言ってどうするって感じですが、興奮冷めやらず今これを書いているところです。

YOU TUBEって放っておくとすぐに次の動画が再生されるので、なされるがまま流されるがまま辻井さんの演奏をひたすら聴いてたのですが、わかったことがありました。

「あ、これってコーヒーの焙煎と一緒じゃん」と!!

辻井さんの演奏、何が素晴らしいって「楽譜どおり弾けている」からではないですよね。

もちろん楽譜どおりに弾けているのは最低条件としてありますが、その上に辻井さん個人の解釈・表現が加わり、それが聴いている人に伝わるから素晴らしいのだと思います。

ショパンやガーシュインが作曲した曲があって、それが弾けるのは当然、その上で作曲者の意図を汲み取り、自分の表現を加えるのがプロの音楽家というのであれば、生産者が育てた素晴らしい品質のコーヒーを適切に焼き、その上で生産者の意図する味を出し、自分自身の表現を加えるのがプロの焙煎家なのではないかと思ったのです。

ニチニチコーヒーで扱っているコーヒー豆は、全てが素晴らしい生産者のもと適切に育てられた品質の高いコーヒー豆です。

今はブルンディのCOE1位もラインナップにあって、田舎にあるちっぽけなコーヒー屋がこんなに素晴らしい豆を取り扱えること自体が奇跡だと思っています。

取り扱っている豆が素晴らしいので、焙煎に関してはちゃんと火が入っていれば良いと思っていました。悪い言い方をすれば豆の品質の良さにあぐらをかいていました。

でもそれは音楽に例えると、「素晴らしい曲を素敵なステージで演奏出来る機会が得られただけ」のこと、楽譜どおりに弾けるのは当然で、作曲者の意図に添った独自の解釈を加えなくてはお客様は満足しないのです。

せっかく良い豆が手元にあるのだからもっと色々と表現出来るよう頑張らねば、「プロフェッショナル」とは何かということを考えられた気がして、備忘録として書きました。

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